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もっと、知りたい。

アガサ・クリスティー / 春にして君を離れ を読んだ

注意、ネタバレあり。

とても色々と考えさせられる本だった。
2人の娘、1人の息子を育て上げたジョーンは次女のバーバラ(バブズ)の調子が悪いとのことでイラクバグダッドまで見舞いに行く。しかし帰りのトルコ国境のレストハウスで自分の身の振り方について思案することになる。

作中でジョーンは夫のロドニーや子供に対しひどい仕打ちをしたと書かれる。
しかし自分の思いを優先し他人の主張を受け入れる事ができないということは、誰しも行ってしまうことなのではないか。私も幾度と無くしてしまった記憶はあるし、それに気がつく度に悪かったなと思う。
そういう意味では本作の終わりでジョーンが思案した結果、以前と変わらないような素振りでロドニーと接してしまい、日常が続くことはとても恐ろしい反面、すごく納得できる終わり方で現実のようだなと思う。

万華鏡のような回る思考の中、真実を受け入れられず、自分が願った自分を演じ続ける、ということなのだろうか

早急に物事を決めてしまうことや他人の意見を受け入れないことは気を抜くとついやってしまうし、本当に気をつけたい。

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